設計コンセプトConcept
病院
建替えを期に新たな診療科開設、専門分野拡張により事業拡大
病院建替えを期に収益拡大
地域医療計画により病床の増床が難しい中、病院の新築や改築・改修を行う医療法人では、病院建替えを期に収益拡大のために新規事業や専門分野の機能拡張に取り組まれるケースがあります。 また地域や利用者のニーズを考慮し、療養病床を介護医療院に転換されるケースもあります。診療報酬の入院期間(在院日数)の制約を法人内で効果的に運用するために高齢者住宅事業や介護事業を併設されるケースも増えています。
・透析室の拡張(西条中央病院)
近隣に透析病院があったため既存病院では透析ベッドは9床で運営されていました。法人では透析患者への治療環境の充実を図るため建替えを期に透析ベッドを20床に拡張しました。また新病院では患者の送迎も始められました。透析室は病棟エリアと切り離し約16mを無柱の大スパンで計画(右写真の左側 茶色のタイル張り部分)し、スタッフステーションから患者の状態が見渡せる設計になっています。低風速で患者にやさしい「ゆう設計空調」を採用し、快適な透析治療空間となっています。感染対策個室も準備しており廊下から直接入室が可能な計画となっています。
透析室は外気の影響を抑えるために大きな開口部は設けない計画としています。調光式の照明を採用し、治療中は照度や色温度を調整しゆったりした環境で治療を受けていただけます。

本館外観

本館:透析室
・透析棟増築(西条中央病院)
2019年に病院の建替えを終え20ベッドで透析治療を開始されましたが、予定より早く約2年で透析患者数がいっぱいになりました。
新病院の透析フロアと同じフロア(2階)に新たに26床と感染対策用個室2床を増築しました。
病院の裏手にあった職員駐車スペースを活用し、3階建ての計画をしています。
新型コロナ禍を経て、感染対策を強化するために入院透析患者と通院透析患者の治療空間を分けることで透析治療環境のさらなる改善につながりました。
増築棟は、外部から直接透析エリアに移動ができるように専用の出入口とエレベーターを設けるなど患者の動線の工夫を行っています。
増築棟は外来透析専門棟と位置づけ、ベッド間に間仕切りを設けプライバシーに配慮した計画としました。
増築建物の3階部分は新病院の3階病棟と接続しており、今後また発生する可能性のある完成時の緊急用処置室として整備しています。

増築棟外観

増築棟:透析室
・デイケアを新設(西条中央病院)
これまでも入院や外来リハビリに力を注がれていましたが、高齢患者の退院後の介護予防や地域の高齢化需要を考慮し、新たに通所リハビリテーション(デイケア)事業を開始されました。 送迎や外来患者さんとの動線を分離するためにデイケア専用の風除室を設けました。この地域は冬には積雪もあるため屋根のある送迎スペースを設けています。食事提供は病院の厨房からの配膳を行っています。通院リハを利用されている高齢患者さんの移行を促し、継続的なサービス提供をされています。

デイケア:食堂

外観
・検診部門を新規開設(神戸大山病院)
病院建替えを期に健診部門を拡充しました。画像診断部門は外来と兼用しますが健診エリアから直接入室が可能な計画となっています。
病院に併設される健診部門は、外来患者と動線が交差する場合が多いですが、この計画では健診部門を独立した計画としています。
専用のエントランスを設け受付・待合・更衣・検査・診察を外来と共有することなく検査を完結することが可能です。
この健診エリアは二期工事で整備し、一期工事の運営に支障がないように基本計画段階から運用を検討し計画を行いました。

検診:受付・待合

画像診断前待合・廊下
・有料老人ホームを合築(神戸大山病院)
建替えに伴い、地域医療計画によって病院の増床を計画していましたが、希望通りの配分がされなかったため予定していた病室を有料老人ホームとして運用する計画に変更しました。
二期工事で建設した建物2階部分を住宅型有料老人ホームとして整備しました。有料老人ホーム専用のエントランスと階段・エレベーターを設置しています。また入居者用の食堂談話室も整備しました。有料老人ホームの基準は、病院の4床室の半分の面積にあたります。将来的に追加でベッド配分を受けることが可能になった際には、病室として転用が可能なように設備等の対応を行っています。法人は介護事業をすでに多数運営されているので入居対応もスムーズに行われています。安定期に入られた独居高齢患者の一時退院先としても活用も可能です。
居室にはトイレと洗面が整備されています。

有料老人ホーム:食堂・談話スペース

居室
・メディカルフィットネス(運動器ケア しまだ病院)
メディカルフィットネス「疾病予防運動施設(医療法42条施設)」は、 2002年健康増進法制定により、疾病予防のために有酸素運動を行う施設として医療法の付帯業務の1つに位置づけられました。しまだ病院は、スポーツ整形で先進の医療とスポーツ選手へのサポートを継続的に力を注がれており2003年8月に疾病予防施設「はびきのヴィゴラス」を開設されています。新病院建設では、運動器ケアに特化し、術後のリハビリやスポーツ選手へのサポートのために病院の新たな顔として「ヴィゴラス」の機能を拡充しました。有酸素運動エリアやマシンエリアのほかに鏡張りのスタジオも整備されています。地階には投球フォームのチェックやゴルフスイングチェック等も可能は広い屋内運動スペースが設けられています。

外観

マシン・有酸素エリア

2階:スタジオスペース

地階:運動スペース
