設計コンセプトConcept

健診

料金とコースは、運用条件をそろえる資料として確認する

-所要時間・順番待ち・説明場面の条件を確認する-

田淵 幸嗣

 料金表やコース表は、運営側にとってはサービス内容や収益の整理に使う資料です。一方で設計者にとっては、運用条件をそろえるための重要な資料でもあります。

 設計で確認したいのは、価格の高低そのものではありません。コースの違いによって所要時間がどう変わるか、追加検査がどこに入るか、どの検査の前で順番待ちが増えやすいか、説明が増える場面があるか、といった運用条件です。

コースが増えると『流れの種類』が増える

 コース数が増えると、受診者の流れの種類も増えます。ここで大切なのは、「受診者動線が複雑になる」という抽象的な見方ではなく、どのコースがどの工程を通るかを具体的に並べて確認することです。
 この整理をしておくと、受付での確認内容、説明が必要な場面、順番待ちが集中しやすい検査が見えやすくなります。

追加検査の偏りを見る

 料金表に載る追加検査は、どれも同じように扱えるわけではありません。所要時間が長い検査、説明が必要な検査、前後の準備が必要な検査は、運営への影響が大きくなります。
 設計では、どの追加検査が増えたときに、どこに人が集まりやすいかを確認します。そのうえで、検査室の位置だけでなく、待合や待つ場所、説明する場所まで含めて計画条件をそろえます。

料金表を『計画条件表』に読み替える

 設計者は、料金表をそのまま設計図の条件に使うのではなく、コース別の所要時間、追加検査の有無、説明の必要性などに読み替えます。必要であれば、表の列を増やして、計画に必要な情報へ整理し直します。  こうして整理しておくと、「このコースを増やしたい」「この追加検査数を伸ばしたい」という方針に対して、建物のどこを先に確認すべきかを、運営側と共有しやすくなります。

計画における検討事項
・料金とコースは、価格の話だけでなく運用条件を確認する資料として使う
・コース数が増えると、流れの種類・確認内容・順番待ちの偏りが増える
・追加検査の特徴(所要時間・説明・準備)を整理し、計画条件に読み替える

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