設計コンセプトConcept

健診

認定制度は、健診部門を成立させる運用条件として整理する

-認定の有無の前に条件を確認する-

田淵 幸嗣

 認定制度は、健診部門をどの水準で運用するかを考えるときの基準になります。設計では、「認定を取るかどうか」だけで話を終わらせず、認定要件に含まれる運用条件を整理して、建物の計画に反映させます。

 ここで確認するのは、入口や受付の独立性、記録や説明を行う場所、検査エリアとスタッフエリアの境界などです。これらは、そのままゾーニングと諸室配置の条件になります。

認定要件は、設計者にとっては『運用条件』である

 認定制度には、健診部門の運営に必要な考え方や体制が示されています。設計者はそれを制度の説明として読むだけでなく、どの場所をどの程度分ける必要があるか、どこで記録や説明を行うか、といった具体的な条件に置き換えて整理します。
 この整理をしておくと、建物の規模や運営体制に応じて、「必ず押さえる部分」と「方針に応じて選ぶ部分」を分けて考えやすくなります。

入口・受付・記録・説明・境界を先に確認する

 認定制度の話で設計に関わってくるのは、設備の細かい仕様よりも、部門の構成の仕方です。たとえば、入口をどこまで分けるか、受付でどこまで対応するか、説明や面談をどこで行うか、記録の扱いをどこで行うか、スタッフエリアとの境界をどうつくるか、という点です。
 これらを先に確認しておけば、後から運用変更があったとしても、建物側で対応しやすい骨格をつくりやすくなります。

認定を目指さない場合でも、整理は有効

 認定をすぐに目指さない場合でも、要件を一度整理しておくことには意味があります。健診部門として必要な運用条件を確認できるため、将来の方針変更にも対応しやすくなるからです。
 設計者は、認定の有無を判断する立場ではありませんが、要件を建物の条件として整理し、運営の判断がしやすい材料をそろえる役割を担います。

計画における検討事項
・認定制度は「取る/取らない」の前に、運用条件として整理する
・入口、受付、記録、説明、境界は、ゾーニングと諸室配置の条件に直結する
・認定を目指さない場合でも、要件整理は将来の方針変更に備える材料になる