設計コンセプトConcept

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機能とコストを整える、ゆう建築設計の設計VE

■1992年の設計VEワークショップから続く、設計段階のコスト検討

ゆう建築設計における設計VEの取り組みの出発点の一つに、1992年に実施した設計段階での設計VEワークショップがあります。
このワークショップは、アメリカでの設計VE導入に関わったコンサルタントをリーダーとして招き、ゆう建築設計の設計チームとともに、別の視点を持つ設計者、施工者などを含めた総勢28人で、3日間にわたって行いました。
検討では、146案の変更提案が出され、そのうち71案を採用し、15案を部分採用しました。この変更により、当初見積額4億8,000万円に対して、17%超にあたる8,268万円の削減を実現しました。

ここで重視したのは、金額の調整にとどまらず、建物に必要な機能を確認し、その機能を成立させるために、建物規模、仕様、構造、設備、工法をどう整えるかを検討することでした。

たとえば、梁の高さを統一する、共用廊下を屋内廊下から開放廊下に変更する、同等品の採用を検討するなど、建物の使い方や性能を確認しながら、構造や設備、仕様の整理を行いました。

その結果、コスト削減と計画内容の改善を同時に進めることができました。
この経験が、現在のゆう建築設計の設計VEの根底にあります。

■ゆう建築設計が考える設計VEとは

ゆう建築設計が考える設計VEとは、施設に必要な機能を確認したうえで、その機能に対して建物規模、仕様、設備、工事費が適切な内容になっているかを検証していく設計の進め方です。

■必要となる病院の規模を最適化するには

医療施設や福祉施設では、患者や利用者の動き、職員の働き方、設備の水準、既存建物との関係、工事中の運営条件などが、工事費に大きく関わります。

そのため、建物の面積や仕様だけで工事費を判断するのではなく、施設の使われ方と合わせて確認することが重要になります。

たとえば、必要な部門や機能を積み上げていくと、当初想定より建物規模が大きくなることがあります。その場合、面積の考え方に加えて、どの機能を確保するのか、どの機能を共用できるのか、今回整備すべき範囲はどこまでかを整理します。

この検討によって、必要な機能を維持しながら、建物規模を計画に合った水準へ近づけていきます。

■「設計VE」が最も効果的な時期

工事費を検討する際には、ゆう建築設計が関わってきた直近の類似案件を参照します。
用途、規模、構造、工事時期、建物の性格が近い案件をもとに、今回の計画に近い工事費の水準を確認します。

建築のコストは、計画が進むほど調整できる幅が小さくなります。
配置計画、平面計画、構造計画、建物グレード、仕上げ材料、設備計画を検討する基本計画・基本設計の段階で、建設コストの大部分が決まっていきます。
ゆう建築設計では、この段階で、必要な機能、建物規模、仕様、設備、工程、工事中の運営、概算工事費を一体的に確認します。

■まとめ

必要な部分に費用をかけ、整理できる部分を見極めながら、機能とコストのバランスが取れた計画に近づけていきます。

それが、ゆう建築設計が30年以上にわたり積み重ねてきた設計VEです。

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