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病院 / 精神科

医療法人新生十全会 京都ならびがおか病院

京都ならびがおか病院は、1954(昭和29)年に開院されました。

現在に至るまで高齢者への医療と看護・介護サービスの専門病院として、多くの実績と経験を積み重ね、新しい医療制度にも積極的に取り組んでいく柔軟さで、安心の生活空間とよりよいサービスを提供されています。 この度は、1期工事で老朽化の進んだ病棟112床と外来・厨房施設などを備えた中央棟が完成しました。 現在は既存建物の解体工事中です。2期工事で病棟120床と正面玄関が完成しグランドオープンとなります。

 

時代を切りひらく精神科医療設計

新型コロナ感染症に対しての、新しい生活様式が徐々に受け入れられていくと同時に、医療・福祉施設での利用者や施設職員の日々の活動様式も変わってきています。それに合わせて、建築も新しい生活様式をサポートできるように改善されてきています。

京都ならびがおか病院の建て替え工事が進んでいます。1 期工事で病棟112 床、外来部門、管理部門が完成しました。現在2 期工事中です。1 期工事の設計段階で、新型コロナ感染症が発生しましたので、計画も対応したものに変えています。

・受付待合の椅子間隔を広く取る前提で空間構成を決める
・玄関に手洗いの設置
・病棟には感染対応で陰圧室の個室
・各部屋の換気回数の検討など行いました。

 

ゆったり距離をとった待合

全体コンセプト

統一性、明示性、快適性をコンセプトに空間とサインをトータルにデザインしました。
各階にテーマカラーの設定し、何階にいるかを患者様さんだけでなくスタッフにも認識できるようにしテーマカラーはサインだけでなく床や壁にリンクさせることにより空間にアクセントを与える役割も負っています。テーマカラーのセレクトは階を移るごとに軽い刺激が生まれることを目指しました。


玄関ホールデザインについて

玄関から受付まで移動する間にこの病院の「患者様を大切にしている」というもてなしの心が伝わるような空間としました。
最初に訪れた方の印象を大切にしたい。患者様の目線を大切にする。
心理的不安さを少しでも和らげるため空間の重心を下げる工夫として天井には腰壁と同質の木質系パネルを貼ることにより落ち着きのある空間としています。
家具は北欧から取り寄せ、ソーシャルディスタンスを考慮し様々なバリエーションに対応可能なものとし、周囲の豊かな自然環境と呼応する家具レイウトとしました。 ガラス越しに森の緑が楽しめ場所は低めのソファ、ホールで軽く休むには背もたれ無しの六角形のソファなど適材適所の家具を配置しました。

1階受付

玄関入口の手洗い

ゆったりとした明るい待合

サイン計画について

テーマカラーに沿った単純明快なピクト,フォントデザインを採用しサインの顕在化を高めています。結果、病院側は案内しやすく来訪者も安心して院内を移動できるになりました。
また、高齢者はもとより車椅子からの視点や弱視者を考慮して大きめのフォント、少し低めに設置することにより視認性を確保しています。

1階サイン

地下1階サイン

2階病棟

3階病棟

病棟計画にについて

入院患者様については、認知症疾患の軽度の方から重度の方、自立の方から寝たきりの方まで、患者様の幅広い症状に応じて、最適な医療、看護・介護を専門のスタッフによる包括的な医療サービスが提供できるよう病棟を整備しました。
食堂・機能訓練室は、ポイントに木質系パネルを貼りゆったとした空間としています。 病室は、明るくすっきりとした空間とし、4床室は患者様がストレスなくゆったりと過ごしていただけるスペースを確保しています。プライベートな空間を重視した個室は感染症対策としても使用可能な設計となっています。

食堂・機能訓練室

4床室

厨房計画について

厨房は清掃作業区域と汚染作業区域を区分け、人や食材の流れを交差させない動線計画を行い衛生管理を徹底しています。
また、厨房内の温度・湿度の低減を図り、涼しい厨房機器と適切な空調換気設備を取り入れています。

厨房

建築主
医療法人新生十全会
所在地
京都市右京区常盤
用途
病院 377床(精神病床329床、療養病床48床)
構造
鉄筋コンクリート造
階数
地下1階、地上3階
敷地面積
8,202.83㎡
建築面積
1,514.72㎡(1期工事部分)
延床面積
5,484.94㎡(1期工事部分)
担当者
砂山憲一 , 近藤吉広 , 木下博人

インテリア計画・サイン:PLATS Design 藤岡 新