作品紹介Works

診療所

河合医院 美容皮膚科

京都市下京区にある皮膚専門医としての高い実績を持つ河合医院に併設されていた「美肌治療専門外来」の独立移転計画です。
外観には勾配屋根や格子を用い、落ち着いた配色とすることで、周辺環境に配慮したつくりになっています。開口部を制限し、華美な装飾を避けて周囲との調和を図ることで、来院時の患者様のプライバシーに配慮した計画としています。

緊張と緩和

美容皮膚科は、皮膚科(一般皮膚外来)や研究所と連携することで、より高度で安全な医療を提供しています。そのため、エステティックサロンと差別化する上で、「医療行為の場」としての空間の質をどのようにつくるかをテーマとしています。

空間にメリハリをつける

性別や年齢に関係なく快適で心地よい空間をつくる上で、内装はナチュラルな色合いを基調とした和風のデザインを選択しました。
待合はゆったりした時間を過ごしていただくために、安心感やくつろぎに重点を置き、和紙調の壁紙や木目調の建具等で構成した温かみのある空間としています。 限られた面積の中で閉塞感を失くすために、待合に面した部屋の建具は天井いっぱいの高さとし、壁と同じ素材で仕上げることで見た目に統一感を持たせ、すっきりとした印象にしています。

一方で、施術にあたっては適度な緊張感を持って臨んで頂くことが必要と考え、待合から処置室へと続く通路を日常から非日常への転換の場として位置づけています。そのための雰囲気づくりとして、細長く伸びた通路は竹林をイメージし、ランダムに並べられた竹を用いた引き戸を部屋の間口いっぱいに配しました。力強くしなやかで繊細なイメージの竹は、その凛とした表情が緊張感のある空間に適しています。ここでは、繊細さを強調するために、0.4寸程度の竹を使用しています。

一方で、施術にあたっては適度な緊張感を持って臨んで頂くことが必要と考え、待合から処置室へと続く通路を日常から非日常への転換の場として位置づけています。そのための雰囲気づくりとして、細長く伸びた通路は竹林をイメージし、ランダムに並べられた竹を用いた引き戸を部屋の間口いっぱいに配しました。力強くしなやかで繊細なイメージの竹は、その凛とした表情が緊張感のある空間に適しています。ここでは、繊細さを強調するために、0.4寸程度の竹を使用しています。

柔らかな光によって、リラックスできる時間と空間を提供する

美肌治療は医療行為を伴うため、診療時は全般照明によって照度を確保しています。 診療後は照明をおとすことで、通路の間接照明が半透明のガラスを透過し、行灯のように建具全体を灯します。 室内に漏れる光を通して通路側に配した竹のシルエットが表れます。シルエット越しに見る竹が柔らかな印象を与えるように意図しています。

所在地
京都市下京区
構造
鉄骨造
階数
地上3階
敷地面積
108.25㎡
建築面積
75.58㎡
延床面積
216.25㎡
竣工年月
平成21年3月23日
担当者
木下博人