作品紹介Works

診療所 / 透析

ユーカリが丘・腎・内科クリニック 改修工事

大部屋透析室

計画概要

千葉県佐倉市のユーカリが丘線「中学校」駅前にある複合施設内のクリニックです。
クリニックは大部屋透析30床と個室10床の透析部門と内科の外来部門に分けた配置計画にしています。
コロナ禍での開院となった為、患者から「このクリニックなら安心して通院できる」と選んで頂けるクリニックを目指して様々な工夫を行っています。

一般患者と発熱患者の動線を分離した

待合や更衣室などの患者エリアと器材庫や透析機械室などのスタッフエリアを分けることで患者動線と物品搬出入動線が交錯しない計画にしています。
また発熱患者に利用してもらう個室ゾーンを物品搬入動線の近くに設けることで、一般の透析患者動線と完全に分けることができる計画にしています。

風速を抑えた空調計画で快適な治療空間をサポート

透析室の空調換気設備は今まで多くの医療施設にゆう設計が導入した独自の空調換気システム「ゆう設計空調」を導入しています。
ゆう設計空調は空調・換気を循環させる事で空調の風速を最低減に抑えることが可能です。
このシステムを大部屋透析と個室のすべてに導入しています。
今回の大部屋透析室は部屋の形状が正方形に近い為、壁や壁際の透析カウンターに設ける空調換気システムの吸込口を中央の透析カウンターにも設置することで部屋全体の空調換気のさらなる均一化を目指しました。

吸込口を設置した透析室中央の透析カウンター

高さ120㎝の透析カウンターで過ごしやすさと見守りやすさを両立

このクリニックでは透析カウンターを120cmにしています。
通常は透析カウンターを高さ90cmにする透析施設が多いですが、今回は大部屋透析での感染対策、患者様が落ち着いた環境で透析治療を受ける事ができるように高さを120cmにしました。
ただし透析カウンターの高さはスタッフの見守りに影響する為、お客様にスタッフステーションからの見やすさや透析ベッドでの雰囲気をCGで確認してもらいながら検討しました。
カウンターが30cm高くなる部分は収納として、スタッフや各ベッドの患者がそれぞれ使えるように互い違いの配置にしています。

高さ90cmの透析カウンター

高さ120cmの透析カウンター

間口が全開できる建具で、狭小個室でもベッドの出し入れがスムーズに

40床のうち、10床の個室を配置する為には、個室の広さが重要になります。
個室を小さくする事は簡単ですが、その分、緊急時の患者の運び出しがやりにくくなったり、シャント位置に合わせてベッド位置の変更ができないなど様々な問題が生じてしまいます。
個室の扉を検討して、工夫することで個室数の確保と問題解決を両立しました。
まず右シャントと左シャントそれぞれの患者に合わせてベッド位置を変えても出入りできるように扉を引違い戸にしています。
(出入口として利用しない扉は普段ロックした状態にしています)
そして2~3部屋の個室の扉を一体とする事で緊急時の搬送やベッド位置を変える時に個室を全開できるように工夫しています。
ロックを解除して扉を動かすだけなので、10秒もかからずに個室を全開放することができます。

ベッド位置に合わせて吸込口の位置を変える

空調・換気システムの吸込口は空気を吸い込むため、ベッドに近いと患者様が不快な空気の流れを感じる原因となります。
その為、小さな個室では透析カウンターに設置した空調・換気システムの吸込口とベッドの距離が問題になります。
各個室のベッド位置を固定すればベッドのない場所に吸込口を設置すれば問題を解決できますが、すべての個室でベッド位置を変更できるように、可動パネルでベッド位置にあわせて吸込口の位置を変えることが出来るように工夫しています。

右シャントの場合の吸込口

左シャントの場合の吸込口

見守りやすく使いやすいスタッフステーション

大部屋透析と個室の中間にスタッフの拠点となるスタッフステーションを配置しています。
透析室全体を見渡しやすくして、患者を見守りやすいようにスタッフステーションの床を15cm高くしました。
また透析の準備等で多くでる梱包材などのゴミを捨てやすいように作業カウンターの透析室側にゴミ箱を埋込めるように工夫しています。

スタッフステーション

個室によって色を変えたアクセントカラー

建築主
及川 治
所在地
千葉県佐倉市
用途
診療所(透析)
構造
鉄骨造
階数
2階建
竣工年月
2021年8月
テナント面積(透析部門)
553.90㎡
担当者
山崎慎二