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高齢者

見守り機器比較表―機器によって大きく違う特徴―

 昨今、福祉施設において、介護負担の軽減を目的に見守り機器の導入を検討される事例が増加しています。 そうしたニーズに応えようと、様々なメーカーが自分たちの強みを生かした機器を開発しています。
 しかし、他方で、それぞれの見守り機器の特徴が一見してわかりづらい状況になっています。 ゆう設計では、各メーカーにヒアリングを行い、独自に分類表を作成し整理を行っています。 本記事では、そのうち掲載の許可がいただけたメーカーの製品をご紹介します(下表)。

見守り機器比較表(PDFはこちら

 タイプとしてはまず大きく「A:居室全体を検知範囲とする機器」または「B:ベッド上を検知範囲とする機器」に分けられます。
 現状では、見守り機器は、入居者ひとりにひとつの機器、1対1で対応させる(個室で使われる)ものがほとんどで、複数の人が集まる食堂や廊下で利用者の異状を検知できる機器はまだないと言っていいでしょう。

A:居室全体を検知範囲とする機器

この分類にある機器の最大の特徴は、部屋にいる入居者の異状を検知できることです。
これまでの見守り機器はベッドから離れた入居者がどのような状態にあるのかまではわかりませんでしたが、この種の機器は、部屋の中で起こった転倒等の異状を、カメラ映像とともに職員が携帯するスマートフォンに知らせてくれます。
入居者としては、介護者側にすぐ気づいてもらえる点で安心ですし、介護者側としても、異状はエビデンス映像として記録されますので、ご家族への状況説明という点でメリットがあります。

入居者またはご家族にとって、気になるのは個室内でのプライバシーが確保されるのかという点です。

コニカミノルタ社のHitomeQは異状時の前後1分間しか映像を記録・通知しない仕組みになっており、機械が判断した異状時の映像以外は職員は見ようとしても見ることができません。

エーアイビューライフ社のA.I.Viewlifeは、その点365日24時間の記録を可能にしていますが、入居者が白抜きのシルエットだけで表示され、映像だけで誰かが特定できないように配慮しています。

カメラとプライバシーについては、各社の考え方で対策が取られています。

B:ベッド上を検知範囲とする機器

ベッド上にいる入居者の状態のみを見守る機器です。利用者の状態を限定し、かつ密着に近い状態でセンサーを設置する分、ベッド上での細かい姿勢や心拍・呼吸数などのバイタル計測などが精度高くわかる点が特徴的です。

フランスベッド社の見守りケアシステムM-2では、ベッドの脚4本にセンサーを設置することで、わずかな体重移動を拾って利用者の状態(起き上がり・端座位・離床等)を検知します。これが基本機能ですが、マットセンサーを利用すれば、バイタルや睡眠状態など、より多くの情報が得られるようになります。

M-2の特徴は、ベッドに見守り機能が内蔵されている点です。この製品はベッドの発注と見守りシステムの発注が同時に済むため、実績を見ると既存施設への導入が圧倒的に多いことがわかります。

C:多種連携システム

上記と異なるアプローチで見守りシステムを構築しようとするメーカーもあります。各メーカーが自分たちの得意分野を活かし、多種多様な見守り機器を開発していますが、それらを一括管理できるプラットフォームを提供します。

見守りカメラ、温湿度センサー、マットセンサーなど、法人の考え方に合った機器を幅広い選択肢の中から選定でき、それらをプラットフォームに接続すれば、それぞれのセンサーが検知したものを、ひとつの介護ソフトやナースコールのシステムに連動させることができます。
検知する範囲は採用した機器の種類によりますが、幅広い選択肢の中から機器を選びカスタマイズできることが利点です。


ここで紹介したのは私たちが調べた範囲のごく一部です。他メーカーの見守り機器についても調べています。
また、見守り機器を実際に導入された後のヒアリング調査なども行なってきました。

上の表の詳細や、その他の見守り機器についてお知りになりたい方は弊社までお問合せください。

山本晋輔