作品紹介Works

病院 / 精神科

田辺病院

概要

医療法人 芳松会 田辺病院は、昭和43年に京田辺市飯岡に開設されました。内科と精神科の外来、療養病床109床、精神科病床182床の入院施設を持ち、退院後の在宅支援のため居宅介護支援事業所や通所リハビリテーションも併設しています。現在の病院は、昭和42年に建設された建物に増築を繰り返しつつ、地域の皆様へのより良い療養環境の提供に努めてきました。しかし、建物の老朽化、耐震基準の見直し、医療法の改正に伴う施設基準の見直し等課題が顕在化してきたことから、既存棟を一部解体し、病院を建替えする計画となりました。

病院の建替え方法の検討

まずはじめに、病院の建替えをどのように進めるかについて下記の2つの案を検討しました。
A案: 移転新築 新しい別の敷地に新築の病院を建て、出来上がってから移動する。
B案: 現地建替 同じ敷地内で既存建物を解体し、新しい建物を建て移動する。
ここでキーポイントとなるのは、この敷地を含め周辺が「市街化調整区域」であるということです。市街化調整区域とは、都市計画法により定められるもので「市街化を抑制すべき区域」と定義されています。このことにより特定の定められた用途以外の建物は原則として建てることができません。 「病院」は、平成19年11月30日に施行された都市計画法の改正以前は、市街化調整区域内でも新しい敷地に建てることができましたが、改正以後は区域内での病院新築は非常に困難となりました。 京都府の土木事務所と協議を重ねましたが、最終的に難しいと言う結論に至ることとなり、A案ではなくB案で進めることとなりました。

5期にわたる建替計画

B案ので計画を進めることとなりましたが、敷地は限られた広さしかありません。敷地を拡張することも上記の通り難しいため、下記のような順序で工事を進めることで病院全体の建替計画を実現しました。
既存建物を解体し、そこに新しい建物を建て移動する。移動により空いた建物をさらに解体し、そこにまた新しい建物を建て移動する。このように解体し建物を建てる事を大きくは3回繰り返し、全体が完成します。 工事途中ではプレハブの利用など、常に病院の機能を守りながら同じ敷地内で工事を進めていくために病院様と打合せを重ね、計画を進めました。全体の工程は5期にわたる建替計画となりました。
最終の第5期の工事が完了し建物全体が完成するのは平成27年9月末です。3年と8ヶ月の工事となります。

建築主
医療法人 芳松会
所在地
京都府京田辺市
用途
病院(療養病床109床、精神科病床182床)
構造
鉄骨造 一部鉄筋コンクリート造
階数
地下1階、地上6階
延床面積
11,017.45㎡(内 既存建物:1,998.26㎡)
竣工年月
平成27年9月
担当者
竹之内啓孝