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2008年02月の記事は以下のとおりです。

高齢者住まい講座5回 ユニットバスに手すりは自由につけられる 

高齢者の住まい講座 第5回                  砂山憲一
ユニットバスに手すりは自由につけられる

高齢者の住まいにとって手すりは重要です。特養を初めてとして、高齢者を対象とした施設は、建物の中に手すりを張り巡らしています。多くの方が共用で使う手すりは、高さや取り付け位置も大体決まってきます。
ところが、老人用のマンションの居室内手すりは、全く考え方が違ってきます。そこに住んでおられる方の、体の状況が沿うれぞれ違うわけですんので、其のお体にあった手すりの付け方が必要となります。
一般的に建築設計や施工の段階では、そこに住まわれる方がわかりませんので、手すりの付けかたも、個性に合わせてというわけにはいきません。せっかくつけても役に立たない手すりが出てくるわけです。
ある老人マンションの事業主は、手すりをすべて跡付けにしています。自治体によっては手すりの補助を行っているところもありますので、建設費を下げることにもなります。

では一番手すりの必要である、入浴の手すりはどうなっているでしょうか。これから老人マンションではユニットバスが使われていきますが、各社の状況を調べてみましょう。

Bl認定の手すり基準
手すりの基準には財団法人ベターリビングが決めている、
優良住宅部品評価基準
Evaluation Standard for Quality Housing Component
歩行・動作補助手すり
Supplementary Handrails for Walking and Mobility
が参考となります。
財団法事人ベターリビングのホームページから引用します。

手すりには2種類あります。
a) 歩行補助手すり:歩行を補助するために手を滑らせながら使用する手すりで、主に室内外の廊下、階段に設置して用いるものをいう。
b) 動作補助手すり:立ち上がる、座る、姿勢を保持するなどの動作を補助するために、握って使用する手すりで、主に浴室、便所、洗面所に用いるものをいう。

其の評価基準です。
手すり及び取付金物の強度
a) 歩行補助手すりの水平・鉛直荷重試験
歩行補助手すりは、壁に相当する模擬躯体に取り付けた手すり中央に、1スパン1800
㎜以下の場合は1,150N(120㎏f)、1スパン1800㎜を超える場合は、スパン長さをL㎜
として、1150L/1800 N(L/15 ㎏f)の水平・鉛直荷重をかけ、レール及び取付金物の
ガタツキ、外れ、ひび割れ、破壊やレールの有害な変形を生じないこと。
b) 動作補助手すりの水平・鉛直荷重試験
動作補助手すりは、壁に相当する模擬躯体又は浴室パネルに取り付けた手すりの1端部
及び中央部に590N(60㎏f)の水平・鉛直荷重試験を順次にかけ、レール及び取付金物の
ガタツキ、外れ、ひび割れ、破壊を生じないこと。

このように、歩行用手すりは120キロの力、動作補助手すりは60キロの力に耐えれるように取り付けられなくてはいけません。

各メーカのユニットバスへの跡付けてすりについて
ユニットバスに手すりを後付できるかどうか、セキスイ、ナショナル、TOTOに問い合わせました。
TOTOは可能、セキスイは不可、ナショナルはまだ返事がない状況です。
カタログなどを見る限り、手すりについて整理されているのはTOTOです。TOTOは「手すりカタログ」という手すり専用のカタログを発行しています。其の中では、様々なタイプの手すりが紹介されていますが、各手すりの最大荷重も明記されています。
インテリアバーFシリーズ  一般住宅用 最大荷重  垂直荷重1kN,水平荷重800N
インテリアバー(コンテンポラリータイプ)最大荷重 垂直荷重1.5kN,水平荷重800N
ハンドグリップ             最大荷重 垂直・水平600N(BL基準相当)

ユニットバスの後付タイプも垂直・水平荷重600Nとなっています。

この後付けタイプは、これからの老人マンションで広く使われていくことになるでしょう。

TOTOの後付てすりとユニットバス
ファイル 22-1.jpg

作っていないメーカーも工夫をしてほしいところです。

なお問い合わせにセキスイからは下記のような回答をいただきました。
「さて、ご質問の「ユニットバスの壁面への手摺の後付」ですが、
当社の介護浴室基準では、予め手摺補強の入っている場所への取付
以外は基本的に不可としています。
理由は『取付強度の信頼性が保てないため』です。」

各社の技術基準で判断されていますので、それぞれのお考えがあるのですが、使う側から言いますと後付け手すりの技術的検討はぜひ進めてほしいものです。

既製品ユニットバスは高齢者の住まいにつかえるか

高齢者の住まい講座 4回目                砂山憲一
既製品ユニットバスは高齢者の住まいにつかえるか

既製品のユニットバスは介護対応をしているものとしていないものに分類されます。介護対応をしているものは、介護の方がユニットバス内に入ることを想定して、バスタブの両サイドに40センチの空間があります。この介護対応を製作しているのはセキスイとナショナルの2社だけです。この2社もセキスイはユニットバスそのものが左右に移動することができ、移動すれば80センチの空間ができます。80センチあれば車椅子が寄り付くことができ、介護しやすくなります。
そのほかのメーカーはこのようなユニットバスは作っていません。

これから増えていく高齢者の住まいは、特養等の施設と違って、御自分で生活できる方を想定しています。介護度が2から3程度の方を想定しています。ではこのような方に既製品のユニットバスは対応できるのでしょうか。
現状の製品がどのようになっているのか、積水ホームテクノに自社製品を介護度との対応で分析してもらいました。

ファイル 21-1.jpg

ファイル 21-2.jpg

セキスイの製品は介護対応したものとしていないものに分かれます。介護対応をしているものは介護を受けることを前提としていますが、介護度4程度まで対応できるという結果になっています。
一般にバリアフリー浴室といわれるものは要支援までの対応となり、手すりなどを追加すれば要介護1程度まで対応となります。
この結果、高齢者の住まいに要介護2の方も対称とすれば、介護対応浴槽を使わなければいけないことがわかります。
基本的に介護対応浴槽は、協同で使う浴槽を想定していますので、高齢者の住まいの各居室に設置するには価格と必要面積で無理が生じます。
私どもの設計中の老人マンションでも、介護度3程度の方までを対象としていますので、半数はバリアフリー浴室を設置し、半数をシャワーブースとしています。

老人用マンションに、ユニットバスをどのように使うか、難しいところです。

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