設計コンセプトConcept

知的障害

建具の工夫

知的障害者施設では、利用者の特性に合わせてさまざまな建築的工夫が考えられます。特に、強度行動障害の方や自閉症の方の特性(個性)に合わせて工夫が考えられます。
例えば、強度行動障害の方は壁や建具やテレビなどを叩いて壊したりします。自閉症の方は持っておられるこだわりにより、便で遊ぶ方や水で遊ぶ方も居られます。知的障害者施設では破壊行動やこだわりを持たれる方が居られます。
知的障害者施設で良くお聞きするご相談は建具についてのご相談です。頻繁に壊されるので何とかなりませんかとご相談を受けます。
知的障害者施設以外の一般的な建物では、建具が殴られたり蹴られたりはしませんので、ごく一般的な普通の木製建具が使用されています。しかし、強度行動障害の方が居られる知的障害者施設でこの一般的な建具を使うと、瞬く間に破壊されてしまいます。
ここでは、弊社で試行錯誤し作った、蹴っても壊れない木製堅牢建具をご紹介します。

強化・軽量化をした建具

木製堅牢建具は強化・軽量化をした建具です。
 強化
 ・下地に合板を使うことで靭性を高めている
 ・合板の厚みは強度試験を行い決定
 ・高い表面強度
 軽量化
 ・万が一外れた場合を想定し、重量を抑える

素材

一般的に建具の素材は3種類有り、用途に合わせてそれらを選択します。
 鋼製建具
 ・鉄製のため頑丈だが、その分重いため、
  引き戸には向かない
 軽量鋼製建具
 ・肉厚の薄い鉄を使用して軽量化したもの
  凹みの衝撃に弱い
 木製建具
 ・軽量で壊れやすい
  壊れても直しやすい利点がある
弊社で採用している木製堅牢建具は、合板を使うことで壊れにくくしています。

開き方の選択

建具の開き方には引きと開きがあります。
 引き戸
 ・スペースが有効に使える
 ・建具を上部から吊る構造のため、
  開き戸より外れやすい
 開き戸
 ・扉を激しく閉める人には開き戸を選択
 ・建具を丁番で留めるため、外れることが少ない
 ・開けた扉が人に当たるので注意が必要
弊社案件では、基本的には引き戸を採用し、
強度行動障がい、児童が使用するゾーンでは開き戸とします。

指詰め防止

激しく扉を開閉してもなるべく問題が生じないよう付属品を付けます。
 ソフトクローザー
 ・戸先および戸尻に設置
 ・想定以上の力がかかると故障します。
 戸尻ゴム
 ・戸尻にゴムをつけて指詰めを防止しています。
 跳ね返り防止金物
 ・ゴムによる跳ね返りを抑える金物
 中心吊りタイプのフロアヒンジ
 ・戸尻部分の隙間をゴムで埋められる金物

補強

引き戸の外れ防止、鍵の補強を行っています。
 吊り金物外れ防止
 ・ステンレス製カバーで吊り金物を強く固定
  補強金物を設置しています。
 建具の横外れ防止
 ・ガイドバーを1箇所から3箇所に増設
 鍵補強
 ・建具および枠の鍵をステンレス金物で覆い、
  ビスの数を増やして補強している。