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時空読本 / No.09

遊休地土地活用と売却の手法

  • 2001/01/01
  • 時空読本
  • No.09

サン・スーシ南千里 西川マンション 辻マンション
所在地:大阪府吹田市
構造・規模:鉄筋コンクリート造 4階建
所在地:大阪府摂津市
構造・規模:鉄筋コンクリート造 5階建
所在地:大阪府守口市
構造・規模:鉄筋コンクリート造 4階建

シャルマン・ドゥー ヴィラン・センワ・アネックス
所在地:大阪府茨木市
構造・規模:鉄筋コンクリート造 4階建
所在地:京都市伏見区
構造・規模:鉄筋コンクリート造 7階建

今、京都はマンションブームです。中京、下京、上京などの都心部で遊休地や古くなった建物を建て替えての分譲マンション建設が目に付きます。このブームは、不況不景気による建設投資意欲の全般的な低下状況の中で、その出口を求めて、不況下でも需要が継続している分譲マンション投資に絞って行われていることが産み出しているようです。さらに、土地の売却を考える人々にとっては、このマンション投資を行うディベロッパーの仕入れとしての土地購入意欲に興味があるところです。
土地神話の崩壊後、土地は利用価値により価格形成されてきたといわれていますが、実際にディベロッパーが購入土地価格を値決めする課程を見れば、その通りであることが納得できます。分譲マンション事業に係る土地・建設関連の費用を出し、それに販売利益、経費(事業費総計の20%程度)、金利を加え、総費用とします。その総費用を販売収入によりまかなうわけです。この場合の販売価格は、マンションの建つ敷地や設計の優秀さや社会経済の状況、販売会社のネームバリュー等により決まってきます。この判断をディベロッパーが行うのですが、例えば、ディベロッパーは、「今回の計画では販売価格単価を坪130万円程度にしよう」といったように、実績や動向の調査を元に決定します。この販売価格から逆算をして建設費や土地の購入費が決定されていきます。建設費は現在の不況下では下方で固定されており、変動要素として土地の購入費が最後に決められるのです。
つまり、土地の価格は、あるグレードのマンションが、どれだけ建つかによって決定されます。例えば、四条通りや烏丸通りに近く、南側に高い建物が建っていない、また、建つ可能性の低い土地で、前面道路が11メートル程度あり、容積率制限が700%といった敷地は高い値段が付くわけです。逆に、お屋敷街で住環境は抜群でも、容積率が低かったり、高さ制限が厳しい場合は、思ったほどの値が付きません。要するに、売れ筋のマンション設計でどれだけの床面積がとれるかにその土地の価値があるわけなのです。
一方、賃貸マンションはどうでしょうか。こちらも、建設ブームと言われていました。しかし、供給過剰気味となった現在、競争の時代を迎えています。少子化影響を背景に、学生数の伸びも止まり、また、新婚世帯や結婚前の若者の伸びも期待できません。このような時代では、賃貸マンションは通勤や通学、生活の利便性が厳しく検討され、選別されます。都心の利便性の高い地域は、本来高家賃で、郊外が低家賃というのが相場でしたが、都心の賃貸マンションが家賃を下げ始めています。このような状況は、建設費の下落がその背景にあり、家賃の低価格化と立地の高級化が両立する結果となっています。しかし、競争力の弱い郊外等の建築企画はどうすればよいのでしょうか。これらについては、敷地の持つ特徴が様々で一概にはいえませんが、基本は需要の正確な把握がまず求められています。次いで、建築主の持つ条件やその目的に合う企画を立てていくわけですが、近頃は、賃貸マンション企画では、どちらかといえば敬遠されてきた高齢者を対象とした賃貸マンションが台頭してきました。国土交通省管轄の高齢者向け優良賃貸住宅はまさにその好例です。それ以外に、行政の補助施策にのらない、診療所やデイケアと複合した賃貸マンション企画をゆう建築設計では行っているところです。この場合は、土地所有者、建築主は今までそのターゲットとして敬遠されてきた高齢者を求めている病院です。また、もう少し視点を広げれば、一般の土地オーナーも病院や福祉法人との連携の中で事業企画に参画する可能性も持っていると私たちは考えています。