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時空読本 / No.11

個人の自立を尊重しサポ-トするケアへ

  • 2002/01/01
  • 時空読本
  • No.11
新型特別養護老人ホーム
個人の自立を尊重し幸せなくらしをサポートするケアへ
ひとりひとりの幸せを考えた「くらしの場」を提供出来る施設をめざして、個室化・ユニットケアに対応した新しい特別養護老人ホームの設計を進めています。

新たな特別養護老人ホームの誕生

介護保険の導入から二年が経過しようとしています。
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、老人保健施設(介護老人保健施設)、療養病床、グループホーム等、これらの施設は介護保険の導入でより身近な施設となり、利用者側が施設の選択や利用のしかたを積極的に考えるようになってきました。
このような介護を取り巻く社会状況の変化は、新しいタイプの施設を生みだそうとしています。
従来より特別養護老人ホームは利用者にとって、終の棲家としての役割を果たしてきました。しかしここ数年、介護サービスを受けながら“生活する場所”としての施設の充実を願う声が高まっていました。それを受け新型特別養護老人ホームが検討されています。
この新型特別養護老人ホームはこれまでの集団処遇型のケアから個人の自立を尊重したケアへの転換を目指しています。入居者の個性とプライバシーが確保された空間を提供するため、全室個室化と10人前後を生活単位としたユニットケアの実施が謳われています。
この方式により、入居者各人の尊厳を守り、安心且つ安定した暮らしを提供できることから、痴呆の高齢者への好影響も期待されています。
ゆう建築設計では、事務所創設当時から特別養護老人ホームを手がけてきました。その時代の介護のニーズを的確に反映し、常に一歩先のハードとソフトを検討してきました。
そして今、ひとりひとりが幸せに暮らせる新しい形の特別養護老人ホームの設計に取り組んでいます。

 


 

私たちが設計した特養
「くらしの場」へと向かう特養
新ゴールドプラン最終年に2件の特別養護老人ホームを設計しました。
これらの施設はこれから建設される新しい特養のあり方を示唆するものです。
特別養護老人ホーム 宇治明星学園

寝たきりにさせない快適な空間づくり

事務所開設後まもなく、設計コンペに入選し設計した特別養護老人ホームです。当時は、収容施設としての特養からの脱皮がクローズアップされていました。老人を寝たきりにさせないようにすることをモットーとする施設運営者の考えを理解し、その理念を設計に反映させることを重点的に考えて設計しました。この施設は、居室や中廊下に採光を与え、またお年寄り特有の臭いを効果的に排気する機能を持つトップライトを設ける等の工夫をこらしています。

 

特別養護老人ホーム セピアの園

建築の機能的合理性の追求

平成に入り地域医療計画が策定され、医療法人が社会福祉法人を設立し特別養護老人ホームを開設する機運が高まりました。私どもにも病院からの特別養護老人ホーム設計の依頼が増加しました。医療法人芳松会田辺病院による特別養護老人ホームは、見晴らしのよい南向きの傾斜地に建つ4階建ての施設です。この建物では、敷地上の制約がある中、合理的な設計を追求しました。

 

特別養護老人ホーム 笠取ふれあい福祉センター

地域の中で支持される施設

ケアハウスとの複合施設であるこの施設は社会福祉法人宇治病院により建設されました。特養52人、ショートステイ18人、デイサービス、ケアハウス30人の規模を持ち、ゆとりある敷地を活かした施設内菜園・ゲートボール場等で、入居者と地域の方々がふれあえるよう、様々なアクションプログラムを実施しています。また、個室の前の廊下を部分的に広げて、椅子を置いた共用スペースを作りました。個室を出て近接の入居者同士が語らう場として大変好評です。

 

特別養護老人ホーム 太陽の家

個室化・ユニットケアへの対応

淡路島南部に現在建設中の、特養を核とした複合福祉施設です。介護保険スタート目前の平成11年に、福祉コンサルタントとネットワークを組み、事業企画を進めました。一部に今後新たな流れとなるユニットケアの考え方をいち早く採り入れ、全室個室化にも対応可能となっています。また、併設される地域交流センターも地元との連携に最大限活用できる施設計画を行っています。