ブログInformation

時空読本 / No.14

病院機能評価に注目!

  • 2003/06/01
  • 時空読本
  • No.14
■Proposal
機能評価受審に向けた取組みが病院経営にとって重要になっています。
ゆう建築設計では、新築や改修計画の中で、病院機能評価の認定を受けるためのコンサルタントを行っています。


〜これからのスタンダード〜

病院機能評価を受ける病院が増えています。 平成15年6月現在、認定証発行を受けた病院は、955病院、全病院の約10%に当たります。 また、今年度に受審予定の病院580と審査終了の病院を含めると、病院機能評価受審申請病院数は平成15年5月現在で1,724病院、全病院の約18.7%に当たります。 既に全病院の約20%近くが機能評価を受けた、もしくは受ける体制にあり、平成19年度には全病院の約35%が認定証の発行を受けると予想されます。 特に、今年度より評価項目の改定が行われ、その検査内容はより充実してきています。 機能評価受審を前提とした計画が、よりよい病院を築いていく上で欠かせないもの、スタンダード、となっています。 ゆう建築設計では、機能評価受審の有無に係わらず、常に機能評価の中項目評定で評点3以上を取れる設計を基本にしています。 ここでは、病院機能評価の8領域の中から、主に建築の設計段階で検討すべき、療養環境や施設・設備管理面での私共の取組みの一例をご紹介します。

病院機能評価に関する設計例

2.7院内感染

肘から洗えるグースネック オーバーフローのない洗面器

各室に流水と石鹸で手を洗うことのできる設備の設置が上げられます(2.7.2)。ゆう設計では、手洗い器は肘の下から洗うことのできるグースネック式の蛇口を標準としています。 また、洗面は細菌の繁殖を防ぐためオーバーフローは設けていません。

3.1接遇と案内

見やすいサイン 全館案内表示

病院の案内掲示が適切である、ことが挙げられます(3.1.3)。全館案内板や各室の表示はもちろん、各部門の責任者の表示など、見やすく、理解しやすく、しかもプライバシーが守られたサイン計画を目指しています。

3.4利便性とバリアフリー

電話コーナー:ボックスタイプ 電話コーナー:袖壁タイプ

バリアフリーという言葉はごく普通の言葉になりました。今後はより「利便性」に重点が移っていくでしょう。
電話の設置(3.4.1)について考えてみます。公衆電話は一般的ですが、場所や形状、台数は評価されるでしょうか?プライバシーの面からすると電話ボックス型が理想的と言えます。しかし、衝立を利用したり、設置場所自体を考慮することにより、評価を得ることはできます。ゆう建築設計ではそれぞれの条件に応じた電話コーナーを提案しています。

3.6療養環境の整備
床材の立上げ施工

院内の清潔管理(3.6.3)については、掃除のしやすさに工夫をしています。便器は小便器大便器とも壁付け、床は床材立上げ施工を標準としています。最近注目される項目に禁煙・分煙があります(3.6.4)。2004年からは全館禁煙が認定の条件になります。(精神科の閉鎖病棟や緩和ケア病棟など、特殊な条件のあるものは実情を考慮)「全館」の定義が建物のみをいうのか、敷地内全てを含むのかは今後の詳細決定を待つ必要がありますが、現在のように受動喫煙を防止する対策として喫煙室を設け、分煙をするだけでは認定はされません。今後、新築や増改築を考える場合は運営方穂も含めて、全館禁煙がスタンダードとなります。

3.7快適な療養環境
スライド式ドア

やすらぎへの配慮(3.7.1)も感心の高い項目です。シンボルアートの導入や絵画の飾りつけなど、癒しの空間を取り入れることも重要です。
車椅子用の便所の配慮(3.7.5)は当たり前になりました。しかし、病室内便所などで、大きさの関係から引戸にできない場合があります。そのような場合は、スライドドアを検討します。

ステンドグラス 壁の絵画 ガラスのシンボルアート

ここにご紹介したのは、設計過程で私たちが検討する中のごく一部です。また、病院機能評価は、ハード面だけでなく、そのハードが有効に利用されているかのソフト面が重要な審査対象となります。病院を運営するソフト面を理解した設計が重要になります。ゆう建築設計では、病院運営全体を考慮した設計とするため、お施主様との打合を重ねています。