ブログInformation

時空読本 / No.17

既存特別養護老人ホームこれからの戦略

  • 2005/01/01
  • 時空読本
  • No.17
■Proposal
代表取締役
砂山 憲一
一級建築士

ユニットケアにどう対応するか

平成15年度から運用が始まったユニットケア型特養ですが、そのホテルコストの考え方はその他の高齢者施設へも
導入が予定されています。
従来型の施設においても、ソフト面だけでなく、ハード面でプライベート空間を確保し、ユニットケアに対応することが
迫られてきました。
私たちが20年前に設計した特別養護老人ホームがあります。
今回、建築を専門とする立場から、改修計画を提案しました。

 

 

当時の理想を実現していた

心地よい中庭を設けている

社会福祉法人宇治明星園特別養護老人ホームは昭和59年に私たちゆう建築設計が設計を手がけた
定員50人の施設です。
脱・収容施設を目指し、入所者を寝たきりにさせないことをモットーとして、当時としては非常に心地よい
施設を実現できました。

ユニットケア化への壁

しかし、今般の個室化・少人数単位のユニット化に対しては非常に厳しい現実に直面しています。
まず、4床室中心のため、居室面積13.2
また、便所は現在のような車椅子対応の広さはなく、浴室も大浴場として大人数で入れるものだけです。
また、建物の構造が鉄筋コンクリート壁式構造のため、壁を取り去ることは原則できません。

まず、個室化と共同生活室を

様々な制約を受けはしますが、全面改修事業計画への第一歩をゆう設計で提案しました。
まず大食堂であった部分を一部改築して、すべての居室を個室化し、共同生活室を設けて、
10人定員3ユニットを作りました。
各ユニットは、内玄関を持っています。
また個浴を新設し、便所も車椅子で利用できるよう広くしました。

ユニットから出かける

プライベートを充実させるとともに、全員のコミュニケーションも考え、大通りを作りました。
■喫茶店・居酒屋 昼は喫茶・夜はラウンジ(居酒屋)になります。
■大浴場 スーパー銭湯のようなイメージで、夜間の入浴も可能とします。
■リラクゼーション室 足ツボマッサージなどができます。
■中庭 ウッドデッキを敷き詰め、日光浴やカフェテラスとして使います。

これから

こうして、従来型50人施設から、3ユニット30人の施設構成が見えてきました。
しかし、残り20人の行き場所はこれから慎重に検討が必要です。
敷地内での増築が難しいため、地域密着型の小規模施設の新展開も念頭に置き、
法人内のグループ施設とも連携した新しい施設づくりがこれからの課題です。

現状平面図

ユニット化提案図